ドラマ。

atmy2005-12-04



いつものごとく、残業を終え、
帰宅するとかーさんがスペシャルドラマを
見ていた。そのまま一緒についつい見ちゃったよ。
出演は、中井貴一さんと柳沢慎吾さん、
脚本山田太一さん。これは、
ふぞろいの林檎たち」メンバーだ。
なんでも、戦後60年の特別企画ドラマらしい。
内容はと言えば、現代から終戦間近に
タイムスリップしてしまう
一家と友人とその息子を中心に話が展開していく。
山田太一さんの本を学生のころ読んだことがあって、
脚本家というより、物書きイメージが先行する。
「タイムスリップ」なんていう核となる
キーワードからしたら、
勝手に戦争を取り上げたドラマでも、
ポップな感じの構成・演出なんではないかと、
ラストまで信じ込んでいた。
だって、タイムスリップは
夢物語、絵空事でしょ?! たぶん、
「バックトゥーザ・フューチャー」の影響だな。
ありゃーおもろかったもの。
いつ明るい展開へと発展していくんだ?!
いつ希望が見出せ、元の世界に帰れるんだ?
そんなことを片隅に思いながら見ていたら、
気付けば、ラストシーンでエンディング・・・
えぇーーーーーー?!?これで終わり!?
こんなラストなの?!と
予想だにしなかった展開だっただけに
衝撃は大きかった。
知っているはずの過去が間違っていて、
気付けば、現代・・・のはずが未来に・・・いや、
知っているはずの過去ではなかったのだから、
もともといた現在も違う可能性だってあるのか。
ややこしいな・・・とにかく、ドラマ名の
「最後に見た街」は核戦争で
廃墟となった現代の都心部だった。
なんだよぉ・・・こんなラストかよぉ・・・後味悪いな。
60年まえの「戦争」について考えることは、
決して忘れたり、避けてはいけないこと。
でも、「ドラマ」として、ああいう形で
過去の戦争だけでなく、
未来の戦争を突きつけられることに
戸惑いを覚えたのは、確かだった。
あの時間帯の「ドラマ」にしては
ちょっと激しかったかな・・・と
受け取り方も様々だろうけれど、
求めるものの違いだろうね。
作者はどうせ「ドラマ」なら、
救いや希望がほしいって考えるからさ。
「戦争」は現実で、オブラートや
遠まわしな表現ではなく、「ドキュメンタリー」として
見聞きし、伝えられるべきだと思うから。