負傷。


帰ると、家に誰もいなかった。いたのは「傷ついた老犬」が
放心状態で、うつろな目をしていた。
我が家には犬が3匹いる。
2匹は成犬のやんちゃ姉妹と
後1匹、16年目の目も耳も機能しない
スムーズな歩行が困難な、老犬がいる。
なんと、その老犬が、やんちゃ姉妹にやられてしまっていたのだ。
ケンカというより、いじめ。いたぶるのだ。
体の不自由なお年寄りをいじめるって・・・どういうことだ?!
でも、実は初めてではなく、これで2度目。
それ以来、誰もいなくなるときは、老犬をゲージに入れて
出かけていた。しかし、ほんのちょっとだからといって、
出しっぱなしにして、出かけてしまったらしい。
それがいけなかった。作者が帰ると、見るも無残な老犬の姿。
もちろん、加害者の2匹を興奮状態で、すごい勢いで
しかりつけたが、たぶん、怒られているのはわかっても、
何で怒っているのかは、なんのこっちゃか、わかっていない感じ。
そうたよな・・・それを理解してるなら、2度もやらないもん。
いじめる理由もまぁ・・・無きにしも非ずだし、
犬はとかく、弱いものいじめをする。
というよりは、弱いものでも容赦しない、
といった方が語弊はないかもな。
いつも老犬だけ、一緒に連れて出かけて、
2匹は家でお留守番。それが大そう気に食わないということは
承知していた。しかし、一緒につれて出る理由があるのだ。
かといって、その理由を家で、我慢して待っている2匹に
理解できるわけかない。
よって、「ナンデ!!ズルイ!!」という感情だけが
どんどん溜まっていって、すきあらばたぶん、
うっぷんを晴らす機会を、狙っていたのかもしれない。
かーさんも帰ってきて、かなり凹み反省していた。
二度と出しっぱで、出かけないと誓い、
応急処置をして、その日、かーさん、
付きっ切りの完全看護で一緒に寝た。
高齢と精神的ショックで、回復するか・・・
とっても心配。